芸術とファッションの街　ミラノを楽しむ

世界各地でいろいろな大聖堂をみる機会はありますが、ミラノの大聖堂・ドゥオーモの美しさは別格です。1386年当時のミラノの支配者の命で建設が始まり、完成したのは1887年！実に500年以上の歳月をかけて作られました。天を突く135本の尖塔、髙い天井、2245体の彫像、大きなステンドグラス。イタリア最大にして最も美しい教会であることは間違いないでしょう。

ドゥオーモの前の広場とスカラ座を結ぶ十字型のアーケードはヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアと呼ばれます。繊細な鉄枠を用いたガラス天井の屋根、床はモザイク画で彩られ、多くのショップやレストランが並ぶ賑やかな場所です。中央部には「牡牛のモザイク画」があり、局部に踵（かかと）を付けて360度一周すると幸運になるとか、子宝に恵まれると言われ、多くの観光客が順番待ちしています。

1450年にミラノ侯爵がヴィスコンティ家の城跡を改築して居城にしたお城です。16～18世紀は城塞として使われたので非常に強固なイメージを与えます。

世界三大劇場と呼ばれるのはパリのオペラ座、ブエノスアイレスのコロン劇場、そしてミラノのスカラ座です。1778年に創建された重厚な石造りの建物に、壮麗な装飾が目を惹きます。イタリアオペラ界最高峰の劇場で、あのイタリアを代表する作曲家プッチーニの『蝶々夫人』や『トゥーランドット』もこちらで初演を迎えています。

イタリア北部で比較的寒さが厳しいミラノでは身体が温まる煮込み料理が有名です。またパスタよりもリゾットのようにお米を使うのも特徴です。豊かな土地であったことから富を表す黄金色の料理も多く、サフランで鮮やかな黄色に色づけしたリゾットはミラノの典型的な料理です。気楽に街角のレストランでお楽しみください。

いかがだったでしょうか？　イタリアを訪れるのに日本から飛行機を使う場合の玄関口は首都ローマ、そしてミラノです。北部イタリアの玄関でこの街を起点にイタリアアルプスやフィレンツェ、ベニスに向かうことができます。今回は写真撮影の制限の関係で「最後の晩餐」の写真をお見せできなかったことが残念です。予約の関係で訪れること自体が難しいサンタマリア・デッレ・グラツィエ教会にあるダヴィンチの傑作です。