今長谷
ネイチャーガイドの今長谷です。
フランスは3年半住んでいた思い出深い国。住んでいたのはベルサイユに近い郊外でしたが、パリにも毎週のように買い物や遊びに行ってました。ネイチャーガイド的パリの楽しみ方を写真満載でお届けします!
花の都、華の都パリは街がアートで溢れてる
パリの街を歩いて観光してみよう
パリの街を歩いて散策
今長谷
マロニエやプラタナスが並ぶパリの道の左右には淡い象牙色の石造りのアパルトマン。上部にはグレイの屋根裏部屋が乗っかっている。これが典型的なパリの街の風景です。街角にはカフェやレストランのテラス席が歩道まで張りだし、お客さんが時間を気にすることなく道行く人を眺めたり、雑誌や本を読みながらエスプレッソやワインを飲む。パリの美しいひとこまです。パリでは街歩きを是非お楽しみください。
膨大なコレクションを誇るルーブル美術館
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1190年に城壁として誕生し、1546~1678年は宮殿として栄華の時を過ごし、1803年からナポレオンの戦利品を加えた美術品館として生まれ変わり、1982年から近代的な美術館への道を歩き始め、現在では30万点という膨大なコレクションを持つ世界で最も有名な美術館。知らない人はいない世界の観光地ですね。すごく広いですから全部見て回るには1週間かかるとさえ言われる別称「ルーブル体育館」です。時間がなければ有名な作品に集中することで2時間ほどで廻れますが、王宮として作られた建物ですから迷路のようです。思い通りに廻れたら天才的!
印象派の殿堂 オルセー美術館
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個人的にはパリで一番好きな美術館です。中に入ればオルレアン鉄道の駅として作られたことが分かる独特の形。それをうまく美術館として利用していることにまずは感動します。ミレーの「落ち穂拾い」などを地上階で見て、少し分かり辛い奥のエスカレーターで上階に行けばそこは印象派の名画がずらりと並ぶ世界です。
日本と関係が深いオランジュリー美術館
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その名の通りオレンジの温室でしたが、第一次世界大戦後にモネが「睡蓮」を寄贈したことを契機に1927年に完成した美術館です。ルーブルやオルセーとともにパリ三大美術館とも呼ばれます。モネと言えば日本の浮世絵の影響を受けた画家の一人で、そのこともこの美術館の中で説明されています。この美術館の最大の見どころは地上階にある8の字の「睡蓮」の展示室。東側の「朝」から西側の「夕暮れ」まで時の流れに沿った「睡蓮」の大作が並んだ姿は壮観です。また地下階の印象派から20世紀のフランスの作品も私のお気に入りで、特にユトリロのモンマルトルを舞台にした作品の数々は古き良きパリを感じさせてくれます。
エトワール凱旋門
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ナポレオン1世の命で軍隊の勝利と栄光を讃えるために作られた凱旋門。実はパリにはいくつも凱旋門がありますが、サイズも豪華さも他を圧倒的しているのがシャンゼリゼの緩やかな坂の上に立つエトワール凱旋門。その完成をナポレオン1世が見ることはなく遺骸として通ることになりました。個人的にはナチスドイツが通った時の印象が強かったですが内部の284段のらせん階段を昇って50mの高さのテラスからの360°のパリの風景が爽快で好きですね。凱旋門は見上げるものではなく、凱旋門からパリを見おろすものですね。
いまやパリのランドマークのエッフェル塔
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フランス革命100年の1889年のパリ万国博覧会を記念して造られた巨大モニュメント。パリの景観を壊すとして当時は評判が悪かったそうで、万博後には壊す予定だったのですが第一次世界大戦の軍用電波塔として生き残り、今日ではパリを訪れて一番に目に入る有名な観光地になりました。高さは324mで展望台が3層に作られています。最上階までエレベーターで昇るのが定番ですが、700段の階段で第2展望台まで自分の脚で登ることもできます。その第2展望台には有名なミシュランの1つ星レストランの「ル・ジュール・ベルヌ」があります。最上階にあたる276mの第3展望台からの風景は怖いくらいですがまさに最高です。尚、パリで最も有名な観光地の一つですから混雑も半端ではなく、少なくとも1時間半は見ておいた方が良いでしょう。ほとんどのツアーが外観なのはそれが理由ですが、登らずにパリを去ることはお勧めできないです。
パリ発祥の地・シテ島とノートルダム大聖堂
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紀元前3世紀にガリア人が、セーヌ河の中洲にあたるシテ島に住み始めたのがパリの始まりです。彼らをパリシーと呼んだのがパリという名前の語源です。その中心的な存在だった有名なノートルダム大聖堂が2019年に火災に遭ったのは残念でした。しばらくは入場は出来ませんが、少し離れた道やセーヌ河にかかる橋の上から、美しい教会西側の入口にあたる「ファサード」をお楽しみください(修復工事状況に寄ります)。尚、私はぐるっと廻って東側から見た宇宙船のような姿も好きです。
宝石箱のようなサントシャペル教会(シテ島)
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シテ島の観光でノートルダム大聖堂のステンドグラスは確かに美しかったのですが、実はパリ最古で、しかもさらに美しいのがサントシャペル教会のステンドグラスです。そのあまりの美しさから「ゴシックの宝」とさえ言われています。入ってすぐの地上階は意外に地味で多くの人が少し期待を裏切られたように感じますが、入口左側の狭いらせん階段を昇った先にはまさに宝石箱のようなステンドグラスの世界が広がります。
フランス革命を語り継ぐコンシェルジュリー(シテ島)
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18世紀のフランス革命の舞台の一つがこのコンシェルジュリーです。何となくおしゃれな名前で、本来の意味は「(王室)管理府」ですが、近くのコンコルド広場の処刑場に送られる前の投獄者の牢獄として使われていました。その中で最も有名なのがマリーアントワネットであることは言うまでもありません。投獄者の名前が書かれた部屋でその名前を見つけることができます。
豪華絢爛とはまさにここのこと オペラ座
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設計者の名前にちなんでオペラ・ガルニエ。1800年にナポレオン三世の命で計画が始まり、完成したのは1875年。パリではそれほど古い建築物ではありませんが、古典様式とバロック様式がふんだんに使われた内装はまさに豪華絢爛です。大理石を使った中央階段、さらに古典様式で金色に輝く中央ロビーはため息が出るほど豪華ですが、実は予算の関係で金箔はあまり使われてなく絵の具も使われているとか・・・
画家の街 モンマルトルの丘に登る
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パリの北の街・モンマルトル。個人的には一番パリを感じます。白亜のサクレクール寺院まで登ればパリの街を一望。でも、ここでは上を見て登るより、登った階段を振り返っていただきたいです。貧乏な時代を送ったピカソやゴッホ、ユトリロなどが愛した街の風景が最高の題材だったことが分かります。テルトル広場に行けば多くのプロの画家が絵を書きながら、作品を売っています。金額も良心的ですから思いがけず安く手に入れることも出来ます(但し、アジアのある国で大量生産された絵もお店で売ってますから、お買い上げの場合はご承知のうえで!)。また、プロの画家に肖像画を描いてもらうこともお勧めです。お好きな画風の画家さんに書いてもらってください。
贅沢を尽くしたヴェルサイユ宮殿
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17世紀後半に太陽王・ルイ14世がルーブルから移した欧州最大級の宮殿。パリから電車で約20~30分の郊外にあります。フランス革命までの約100年間にわたり政治や文化の中心でした。700の部屋、窓の数は2153枚、階段は67か所・・しかし水洗トイレは1か所だけだったというのはいかにもフランスです。訪問ルートは行く度に変りますが、王室礼拝堂に始まり王様関係の部屋の数々、有名な鏡の回廊を挟んで、後半は王女関係の部屋を訪れます。観光客に公開されているエリアは一部ですが、それでも1時間はたっぷりかかります。また、広大な庭も見どころですが、催しがある度に別料金を取られますのでご注意ください。
肩ひじ張らずパリで美食
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世界三大料理のひとつのフランス料理。しかしオシャレして予約したレストランでの高級フレンチだけがフランス料理ではありません。カジュアルスタイルで地元のレストランでアラカルトを楽しむのもフランス料理です。どこに行っても美味しいレストランが見つかるのがパリ。シャンゼリゼでもカジュアルなレストランはありますし、私がお気に入りのモンマルトルの丘にあるピカソやゴッホなど有名な画家が無名時代に通ったカフェも是非訪れて頂きたいものです。豪華なレストランでなくてもフォアグラやエスカルゴがカフェで楽しめるのがパリの美食文化です。
夜景&美食&音楽 セーヌ河クルーズ
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パリの中央を東から西に流れるセーヌ河。この河を往復するセーヌ河クルーズを利用すれば、エッフェル塔、オルセー美術館、ルーブル美術館、オランジュリー美術館、ノートルダム大聖堂など主な観光地を船上から見る事が出来ます。昼間の風景もきれいですがお勧めは夜のディナークルーズ。20:30くらいにエッフェル塔の近くから出発してシテ島の先まで往復して23:00過ぎに戻ってきます。少しだけオシャレ(スマートカジュアル)して、チョイスがある美味しいセットメニューと2名に1本のワイン(ジュースへ変更可)、雰囲気のある生演奏、そして移りかわる夜景を楽しみます。22時や23時にはエッフェル塔の数えきれない光が点滅するシャンパンフラッシュは見逃せません。
今長谷
いかがだったでしょうか?
パリの街は街自体が天井のない美術館
ゆっくりと歩いて、見て廻ることでいろんな出会いがあります。ぜひパリに行かれた時は、じっくりと自分の足で歩いて散策することをおすすめします。