モンサンミッシェルの歴史|世界遺産に登録された年や理由

モンサンミッシェルの歴史|世界遺産に登録された年や理由

素晴らしい景観を持つモンサンミッシェルは、ユネスコ世界遺産にも登録されています。
ただし、世界遺産に登録される理由には、モンサンミッシェルの古い歴史が大きく関係しているのです。
今回は、モンサンミッシェルの歴史や、世界遺産に登録された理由を中心に紹介していきます。
ぜひモンサンミッシェルに行く際には、歴史を知った上で観光してみてください。
歴史を知ることで、ただ見るだけではない楽しみ方ができるでしょう。

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モンサンミッシェルとは?

モンサンミッシェルの夕焼け|フランス旅行@ブループラネットツアー
モンサンミッシェルは、フランスの西海岸に浮かぶ、ブルターニュ半島に建つ修道院です。
モンサンミッシェルの名称は、「聖ミカエルの山」という意味を持ち、大天使の一人ミカエルから由来しています。
景観の美しさは誰もが息を呑み、世界から「海上のピラミッド」と称されることから、年間300万人を超える観光客が世界中から集まっているのです。
また、モンサンミッシェルは、フランスを代表としたユネスコ世界遺産にも登録されています。

モンサンミッシェルのあるブルターニュ半島

モンサンミッシェルが建つブルターニュ半島は、太平洋側に突き出ていることから、海の印象が強いです。
しかし、ブルターニュ半島は、豊かな森があるという特徴を持っています。
豊かな森は、四季の変化も楽しめるなど、自然の移り変わりを見せてくれるでしょう。
小さな島にいながら、海と大地から四季折々の自然を感じられるのも、ブルターニュ半島の魅力です。

モンサンミッシェルの歴史

モンサンミッシェルの圧倒的な景観は、おそらく誰もが息をのんだり、感嘆の声を出したりしたでしょう。
その理由は「景色が美しいから」だけではありません。
モンサンミッシェルには、多くの人を魅了する物語もあるのです。
以下では、モンサンミッシェルがなぜ建てられたのかという理由・背景・時期、世界遺産に登録された時期と理由について解説していきます。
モンサンミッシェルの歴史を知って観光に向かうと、より一層、楽しさを感じられるでしょう。

モンサンミッシェルが建てられた背景

ブルターニュ半島では、708年に当時の聖オベール司教が大天使ミカエルより、「岩山の上に聖堂を建てなさい」というお告げを受けました。
聖オベール司教は、ミカエルのお告げに従い、聖堂を建てます
今のあるモンサンミッシェルが建つ場所こそが、ミカエルの指した岩山の上なのです。
また、モンサンミッシェルの言葉は、モン=山・サン=聖・ミッシェル=ミカエルの意味を持ちます。

モンサンミッシェルが建てられた時期

モンサンミッシェルが建てられた時期は、8世紀ごろです。
1,000年以上前の頃であり、最初に建物が建てられたと言われるほどですが、以降は崩壊・修復・建築を繰り返しています。
建築の過程では、11世紀にロマネスク様式、13世紀から現代まで続くゴシック様式に建て直されました。

モンサンミッシェルが世界遺産に登録された時期と理由

モンサンミッシェルがユネスコ世界遺産に登録された時期は、1979年です。
圧倒的な美しさを持つモンサンミッシェルですが、実は過去に監獄であった歴史も持っています。
フランス・イギリスとの百年戦争の間は、モンサンミッシェルが城塞として利用されていたのです。
戦火の中でありながらも、変わらない圧倒的な景観を持つモンサンミッシェルは、後世へと伝え残すために、ユネスコ世界遺産に登録されたと言われています。

モンサンミッシェルの歴史を感じられる建築方式

モンサンミッシェル|フランス旅行@ブループラネットツアー
建物自体の造りが変化してきたモンサンミッシェルですが、当時の建築方式を取り入れられているため、歴史を感じさせるものがあるでしょう。
モンサンミッシェルで取り入れられている建築様式は、ノルマン様式・ロマネスク様式・フランボワイアンのゴシック様式があります。
それぞれの特徴を解説していくので、実際のモンサンミッシェルの建物と比べてみてください。

身廊の「ノルマン様式」

身廊に取り入れられているノルマン様式建築は、壁は厚く柱は太い円柱で、入り口・窓の上は半円形のアーチ型という特徴があります。
窓の数も多く、通常のガラス窓ではなく、ステンドグラスが採用されているため、修道院の中も明るさが増しているのです。
また、ノルマン様式は、石造りの天井が採用されており、半円形のアーチを連続させることで支持力が高くなっています。

破壊される前の内陣は「ロマネスク様式」

モンサンミッシェルが破壊される前の内陣は、ロマネスク様式が採用されていました。
ロマネスク様式とは、古代ローマ文化の影響を受けている建築様式です。
ロマネスク様式の特徴には、ぶ厚い壁・多数の小さな窓・半円形のアーチ・豪華な柱頭があります。
半円形のアーチはローマ風が取り入れられており、アーチの部分にはキリスト教の教えを伝える聖書の場面などが彫られているのです。

再建後の内陣は「フランボワイアン・ゴシック様式」

モンサンミッシェルが再建した後の内陣は、フランボワイアン・ゴシック様式は、デザインが炎のように激しいという印象を与える意味を持ちます。
特徴として、窓はステンドグラス・飾り格子が挙げられており、特にステンドグラスに関しては、精密さと色彩の豊かさが感じられるのです。
また、天井には、星形の装飾がつけられているという特徴もあります。

モンサンミッシェルの歴史を感じられる見どころ

モンサンミッシェルの歴史を伝えてきましたが、建物内部を見ることで、より一層歴史の深さを感じられます。
注目していただきたいのが、修道院付属教会・西テラス・サンピエール教会です。
見どころを合わせて、詳しく解説していきます。

煌びやかで神秘的な修道院附属教会

修道院内部の中心的存在である、修道院付属教を見てみましょう。
付属教会の天井は高く、煌びやかで綺麗なステンドグラスが使用されています。
窓からの自然光によって、ステンドグラスは明るさを増して神秘的な雰囲気を醸し出してくれるのです。
尖塔の先端には、モンサンミッシェルの由来でもある、大天使ミカエルの黄金像が設置されています。

観光客にも人気の西テラス

モンサンミッシェル修道院の、上層階にある展望エリア・西テラスです。
「モンサンミッシェルの周りを見渡せる」というスポットとして、観光客からも人気を集めています。
西テラスから見える景色は、長い歴史の中でも大きな変化はなく、当時の時代と差ほど変わらない景色が見られるでしょう。
また、クレノン川や海と浜辺など、自然豊かな風景も見られます。

神聖さを感じられるサンピエール教会

パリ街歩き|フランス旅行@ブループラネットツアー
サンピエール教会は小さな教会でありながら、入り口にはジャンヌダルクの銅像が建てられています。
大天使ミカエルが祀られている場所をロウソクが優しく照らしてくれており、とても神秘的な光景を見られます。
教会内の落ち着いた雰囲気と合わせて、ステンドグラスの圧倒的な美しさは当時と変わらないまま、見る人の心を奪うでしょう。

歴史があるからこそのモンサンミッシェルの魅力

モンサンミッシェルの歴史や、なぜユネスコ世界遺産に登録されたのかという理由・登録時期を中心に、解説していきました。
過酷な状況下にあったモンサンミッシェルを、後世に伝えていくために世界遺産に登録し、現在も変わらない美しさで人々を魅了しています。
ぜひこれからモンサンミッシェル観光を検討している人は、歴史についても考えながらモンサンミッシェルへ行ってみてください。
また、過去にモンサンミッシェルへ行った経験のある人も、歴史を知ることで、新たな魅力に触れられるかもしれません。
今長谷
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