マダガスカルに生息する沢山の動物を紹介
島として世界で4番目の大きさを誇る国、「マダガスカル」。
マダガスカルは、8000万年以上も前に他の大陸と切り離され、独自の進化を遂げた生物が多いことで有名です。
約8割の動植物が、世界のここにしか生息していない「固有種」だといわれています。
本記事ではマダガスカルの有名な動物と絶滅危惧種についてまとめました。
- マダガスカルで見られる有名な動物
- マダガスカルの絶滅危惧種
- マダガスカルで有名なキツネザルを見るには?
ぜひ、本記事を読んでマダガスカルを訪れる際の参考にしてくださいね。
マダガスカルで見られる有名な動物
はじめに、マダガスカルでみられる有名な動物を12種類ご紹介します。
- ワオキツネザル
- ベローシファカ
- ホウシャガメ
- パンサーカメレオン
- アカトマトガエル
- スベヒタイヘラオヤモリ
- イタチキツネザル
- マミヤイロチョウ
- ブラウンキツネザル
- インドリ
- アカエリマキキツネザル
- シロビタイキツネザル
動物によって日中によく動いたり、夜行性であったりと活動時間が異なります。
時間帯を変えて何度か訪れてみるのがおすすめです。
ワオキツネザル
マダガスカルの固有種で体長が約45cmの「ワオキツネザル」。
白黒のしま模様のある尾(輪尾)を持っているのが名前の由来です。
尻尾で物をつかむことはできません。
地上で過ごす時間が長く、主に果実や樹液を食べます。
活発に動く時間帯は朝や昼で、気温の低い時には両手足を広げ日向ぼっこをしていますよ。
白黒のしま模様のある尾(輪尾)を持っているのが名前の由来です。
尻尾で物をつかむことはできません。
地上で過ごす時間が長く、主に果実や樹液を食べます。
活発に動く時間帯は朝や昼で、気温の低い時には両手足を広げ日向ぼっこをしていますよ。
ベローシファカ
「ベローシファカ」は、インドリ科シファカ属に分類されるサルです。
発達した手のひらで枝をつかむ姿が見られます。
後ろ足が長く発達しているため、地上では四肢を使って歩けません。
地上では、腕を左右に拡げ、さらに長いしっぽでバランスをとりながら横っ飛びをします。約300種の霊長類の中で、2足の横跳びをするのはシファカだけです。
発達した手のひらで枝をつかむ姿が見られます。
後ろ足が長く発達しているため、地上では四肢を使って歩けません。
地上では、腕を左右に拡げ、さらに長いしっぽでバランスをとりながら横っ飛びをします。約300種の霊長類の中で、2足の横跳びをするのはシファカだけです。
ホウシャガメ
マダガスカル南部固有種で最大甲長が約40cmある「ホウシャガメ」。
草食性で草や花、果実などを食べ、メスよりもオスが大型なのが特徴です。
ペット用による捕獲や環境破壊などで絶滅に瀕しており、「ワシントン条約」で商取引に制限されています。
ホウシャガメは、甲羅に放射状の模様があり「世界でもっとも美しいカメのひとつ」と言われていますよ。
草食性で草や花、果実などを食べ、メスよりもオスが大型なのが特徴です。
ペット用による捕獲や環境破壊などで絶滅に瀕しており、「ワシントン条約」で商取引に制限されています。
ホウシャガメは、甲羅に放射状の模様があり「世界でもっとも美しいカメのひとつ」と言われていますよ。
パンサーカメレオン
「パンサーカメレオン」は、マダガスカル北東部に多く分布しています。
パンサーカメレオンは、成長すると約50cmになる大型のカメレオンです。
ペットとしての国際取引も行なわれているものの、生息数は安定しており、絶滅の可能性は低いといわれています。
パンサーカメレオンは、成長すると約50cmになる大型のカメレオンです。
ペットとしての国際取引も行なわれているものの、生息数は安定しており、絶滅の可能性は低いといわれています。
アカトマトガエル
トマトガエル属には、アカトマトガエルサビトマトガエル、ヒメトマトガエルの3種がいると考えられています。
しかし、近年では、アカトマトガエルはサビトマトガエルと同種かもしれないという説もあります。
この種は分かっていることは非常に少なく、生息数は減少しているのではないかと考えられています。
しかし、近年では、アカトマトガエルはサビトマトガエルと同種かもしれないという説もあります。
この種は分かっていることは非常に少なく、生息数は減少しているのではないかと考えられています。
スベヒタイヘラオヤモリ
マダガスカル北部の固有種「スベヒタイヘラオヤモリ」。
ヘラオヤモリ属の中では大型種で全長25cmを超える場合もあります。
夜行性動物のため縦長の瞳孔をしており、巧みな擬態で樹皮や枝葉に溶け込むのが特徴です。
個体数について詳細は不明ですが、ペットとしての採取の影響から絶滅の恐れがあると考えられています。
ヘラオヤモリ属の中では大型種で全長25cmを超える場合もあります。
夜行性動物のため縦長の瞳孔をしており、巧みな擬態で樹皮や枝葉に溶け込むのが特徴です。
個体数について詳細は不明ですが、ペットとしての採取の影響から絶滅の恐れがあると考えられています。
イタチキツネザル
「イタチキツネザル」は、原始的なサル・キツネザルの一種です。
目と耳介は大きく、その名前の通り外見はイタチに似ています。頭胴長25~35cmで、尾もほぼ同じ長さです。
幹から幹へ飛び移り、ほとんど葉しか食べないと言われています。
イタチキツネザルは夜行性のため、昼間は木の中で体を丸めて眠る姿が見られますよ。
目と耳介は大きく、その名前の通り外見はイタチに似ています。頭胴長25~35cmで、尾もほぼ同じ長さです。
幹から幹へ飛び移り、ほとんど葉しか食べないと言われています。
イタチキツネザルは夜行性のため、昼間は木の中で体を丸めて眠る姿が見られますよ。
マミヤイロチョウ
「マミヤイロチョウ」は、スズメ目ヒロハシ科の「マミヤイロチョウ属」、「ニセタイヨウチョウ属」の鳥の総称です。
2属4種は(ビロードマミヤイロチョウ、キイロマミヤイロチョウ、コバシニセタイヨウチョウ、ニセタイヨウチョウ)からなります。
「マミヤイロチョウ」は、湿潤な常緑樹林に見られる果実を主食としているのが特徴です。
脚は短く、翼と尾も短めな姿をしていますよ。
2属4種は(ビロードマミヤイロチョウ、キイロマミヤイロチョウ、コバシニセタイヨウチョウ、ニセタイヨウチョウ)からなります。
「マミヤイロチョウ」は、湿潤な常緑樹林に見られる果実を主食としているのが特徴です。
脚は短く、翼と尾も短めな姿をしていますよ。
ブラウンキツネザル
マダガスカル島北西部と北東部に分布しているキツネザルの仲間「ブラウンキツネザル」。体長は43~50cmで、熱帯雨林から乾燥した林などさまざまな環境に住んでいるのが特徴です。
ブラウンキツネザルは、めったに地上には降りてこず、多くの時間を樹上で過ごします。
他のキツネザルと同様に、花や果実、葉のほか、樹皮や樹液、昆虫類やクモ、鳥の卵など幅広い食物を食べますよ。
ブラウンキツネザルは、めったに地上には降りてこず、多くの時間を樹上で過ごします。
他のキツネザルと同様に、花や果実、葉のほか、樹皮や樹液、昆虫類やクモ、鳥の卵など幅広い食物を食べますよ。
インドリ
「インドリ」は、体長60~90cmで熱帯降雨林に住んでいます。
尾は短く、体色は顔や背、腕の色は黒く、他の部分は白いのが特徴です。
インドリは、神聖な生き物として狩りの対象にはなりませんでした。
しかし、近年生息地の破壊や猟で狩られていることから絶滅の可能性が高いとされています。
尾は短く、体色は顔や背、腕の色は黒く、他の部分は白いのが特徴です。
インドリは、神聖な生き物として狩りの対象にはなりませんでした。
しかし、近年生息地の破壊や猟で狩られていることから絶滅の可能性が高いとされています。
アカエリマキキツネザル
マダガスカル島東部に分布している「アカエリマキキツネザル」。
体長は50~60cmで尾長55~65cmとキツネザルの仲間の中では最も体が大きいです。
日が沈んだ頃に活動し、昼間は木陰などにいます。
首のまわりに長い毛がフサフサと生えていて、それが「エリマキ」のように見えるのが名前の由来です。アカエリマキキツネザルは、野生下で1,000頭以下とも言われていますよ。
体長は50~60cmで尾長55~65cmとキツネザルの仲間の中では最も体が大きいです。
日が沈んだ頃に活動し、昼間は木陰などにいます。
首のまわりに長い毛がフサフサと生えていて、それが「エリマキ」のように見えるのが名前の由来です。アカエリマキキツネザルは、野生下で1,000頭以下とも言われていますよ。
シロビタイキツネザル
「シロビタイキツネザル」はマダガスカル島北東部に分布しています。
体長は39~42cmで主に熱帯雨林に生息しています。
名前の通り額から頭部にかけて体毛が白いのが特徴です。しかし、頭部が白いのはオスのみで、メスは頭部もこげ茶色の体毛をしています。
オス、メスともに尾は長い毛で覆われているのが特徴ですよ。
体長は39~42cmで主に熱帯雨林に生息しています。
名前の通り額から頭部にかけて体毛が白いのが特徴です。しかし、頭部が白いのはオスのみで、メスは頭部もこげ茶色の体毛をしています。
オス、メスともに尾は長い毛で覆われているのが特徴ですよ。
マダガスカルの絶滅危惧種
IUCN(国際自然保護連合)は、2020年7月9日に絶滅の危機にある世界の野生生物のリスト「レッドリスト」の最新版を公開しました。
今回の更新で特に注目されたのは、その96%が絶滅危機にあるとされたマダガスカルの「キツネザル類」です。
キツネザル類は今までも、多くが絶滅の危機にあるとされてきました。しかし、今回のレッドリストの評価では、約96%のキツネザル類が絶滅の危機にあるとされたのです。
特に、絶滅寸前の状況を示すカテゴリーの「CR(近絶滅種)」には、今回の評価で危機ランクが上がったベローシファカを含む、33種が選定されました。
今回の更新で特に注目されたのは、その96%が絶滅危機にあるとされたマダガスカルの「キツネザル類」です。
キツネザル類は今までも、多くが絶滅の危機にあるとされてきました。しかし、今回のレッドリストの評価では、約96%のキツネザル類が絶滅の危機にあるとされたのです。
特に、絶滅寸前の状況を示すカテゴリーの「CR(近絶滅種)」には、今回の評価で危機ランクが上がったベローシファカを含む、33種が選定されました。
絶滅危惧種の原因は?
マダガスカルの固有種は、長い年月をかけてこの島で独自の進化を遂げてきました。しかし、近年、その多くが絶滅の危機に瀕しています。
その主な原因は、生息環境の破壊と分断にあります。
焼き畑農業などによる森林の伐採は、熱帯林をはじめとする野生動物の生息地を脅かしています。森林が失われ、分断されることで、動物たちは生存に必要な広大な生息環境を確保できなくなってしまうのです。
加えて、2009年に起きたクーデターとその後の政治的な混乱は、森林破壊に拍車をかけています。政情不安により、違法伐採や野生動物の密猟が横行しているのです。
保全活動が間に合わない場合、生物多様性に対する悪影響が数百万年も続く可能性があると言われています。
マダガスカルの残された自然生息地での森林減少を抑制し、広葉樹の伐採や肉取引のための野生動物の狩猟を制限したほうが良いともいわれているのです。
その主な原因は、生息環境の破壊と分断にあります。
焼き畑農業などによる森林の伐採は、熱帯林をはじめとする野生動物の生息地を脅かしています。森林が失われ、分断されることで、動物たちは生存に必要な広大な生息環境を確保できなくなってしまうのです。
加えて、2009年に起きたクーデターとその後の政治的な混乱は、森林破壊に拍車をかけています。政情不安により、違法伐採や野生動物の密猟が横行しているのです。
保全活動が間に合わない場合、生物多様性に対する悪影響が数百万年も続く可能性があると言われています。
マダガスカルの残された自然生息地での森林減少を抑制し、広葉樹の伐採や肉取引のための野生動物の狩猟を制限したほうが良いともいわれているのです。
マダガスカルで有名なキツネザルを見るには?
マダガスカルにある「キリンディー森林保護区」は貴重なキツネザルを手軽に見られる場所として有名です。
キリンディー森林保護区はバオバブの並木道でも有名なムルンダヴァの北東にあり、多くの動植物が見られます。
キリンディー森林保護区では、地球上に現存する大部分がマダガスカルに生息していると言われるキツネザルが見られるのが特徴です。ベローシファカなど8種類のキツネザルが生息していますよ。
木の穴によく目を凝らすと、キツネザルがこちらを見ている姿に出会えることも。
キリンディー森林保護区はバオバブの並木道でも有名なムルンダヴァの北東にあり、多くの動植物が見られます。
キリンディー森林保護区では、地球上に現存する大部分がマダガスカルに生息していると言われるキツネザルが見られるのが特徴です。ベローシファカなど8種類のキツネザルが生息していますよ。
木の穴によく目を凝らすと、キツネザルがこちらを見ている姿に出会えることも。
マダガスカルでしか見られない動物がたくさん
マダガスカルには、ここでしか見られない独特な動物が多く存在しています。
しかし、その多くは絶滅危惧種で、数も徐々に減少しています。
焼畑農業などで、作物の栽培に重要な貴重な表土が侵食されていることも原因の一つです。
しかし、観光客や輸出入で持ち込まれる外来種も生態系のバランスを崩しています。
マダガスカルを訪れる際には、環境に十分配慮し、動物の邪魔をしないように心がけましょう。
ぜひ本記事で紹介した動物を探してみてください。
自然と動物との調和を感じられる素敵な旅行になることでしょう。
しかし、その多くは絶滅危惧種で、数も徐々に減少しています。
焼畑農業などで、作物の栽培に重要な貴重な表土が侵食されていることも原因の一つです。
しかし、観光客や輸出入で持ち込まれる外来種も生態系のバランスを崩しています。
マダガスカルを訪れる際には、環境に十分配慮し、動物の邪魔をしないように心がけましょう。
ぜひ本記事で紹介した動物を探してみてください。
自然と動物との調和を感じられる素敵な旅行になることでしょう。