マダガスカルには1万以上の植物が!固有植物や代表的な植物は?

マダガスカルには1万以上の植物が!固有植物や代表的な植物は?

世界で4番目に広い島「マダガスカル」。
マダガスカルには、約12,000もの植物種が生育しますが、そのうちの70~80パーセントは固有種で、マダガスカルにしか存在しません。
本記事ではマダガスカルの植物についてご紹介します。

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マダガスカルには、エキゾチックで不思議な植物が多いです。
マダガスカルを訪れた際には、ぜひ固有種の植物を探してみてくださいね。

マダガスカルの固有植物一覧

マダガスカルの固有植物一覧の6種類をまとめました。

  • アダンソニア・グランディディエリ
  • アダンソニア・スアレゼンシス
  • アダンソニア・ルブロスティパ
  • アダンソニア・ザ
  • アダンソニア・ペリエリ
  • アダンソニア・マダガスカリエンシス

マダガスカルには、高さ30mの植物もあり、初めて見る人を圧倒させるでしょう。

日本では見られないような大きさの木なので、マダガスカルを訪れた際にはぜひ見てみてくださいね。

アダンソニア・グランディディエリ

マダガスカル西部のムルンダバ〜モロンベの比較的狭い範囲に分布しています。

 

生息地 マダガスカル島の西部・南部
土壌 水はけのよい土壌で育つ。

太陽の光をたっぷり必要とする。

幹の直径 3〜5m程度
高さ 25m
花の色 ホワイト、淡黄色
果実 赤っぽい円形

マダガスカル島の「バオバブの並木道」のバオバブは、グランディディエリです。

乾燥した石灰岩土壌では、低くて丸みを帯びた樹形になります。

アダンソニア・スアレゼンシス

極めて限定された石灰岩台地に分布しています。

生息地 北部アンツィラナナ周辺
土壌 水はけのよい土壌で育つ。
太陽の光をたっぷり必要とする。
幹の直径 2m程度
高さ 25m
花の色 ホワイト
果実 長方形で450g、バオバブの中で最大

石灰を多く含む土壌にしか自生していないため、好石灰植物と言われています。

希少種で、数が減りつつある固有植物です。

アダンソニア・ルブロスティパ

マダガスカル西部から南部の乾生林、石灰岩上に分布しています。

生息地 マダガスカル島の西部
土壌 水はけのよい土壌で育つ。
太陽の光をたっぷり必要とする。
幹の直径 2m
高さ 5~25m
花の色 ダークレッド
果実 赤っぽい円形

バオバブの中でも比較的小型の植物です。

モロンダバにある「愛し合うバオバブ」と呼ばれている2本の絡み合ったバオバブもアダンソニア・ルブロスティパです。

アダンソニア・ザ

別名「ザー」とも呼ばれ、マダガスカルでは比較的ポピュラーな種類です。

生息地 マダガスカル島 南部・西部・北部
土壌 水はけのよい土壌で育つ。
太陽の光をたっぷり必要とする。
幹の直径 5m
高さ 10~30m
花の色 黄色と赤
果実 黒っぽい10~30cmの楕円形

ボトル型の幹が特徴的で、さまざまな大きさになる木です。

アダンソニア・ペリエリ

マダガスカル北部のダンプル山の火山地帯の極めて限定された熔岩、石灰台地に分布します。

生息地 マダガスカル島 北部
土壌 水はけのよい土壌で育つ。
太陽の光をたっぷり必要とする。
幹の直径 3m
高さ 30m
花の色 淡いオレンジ、淡いイエロー
果実 30cmの楕円形

樹形はバオバブらしくなく、普通の樹木に似ています。

数が減りつつある希少な固有植物です。

アダンソニア・マダガスカリエンシス

マダガスカル北部に分布しています。

生息地 マダガスカル島 北西部・北部
土壌 水はけの良い土で乾燥した落葉樹林では丘の側面に成長する。
幹の直径 5m
高さ 10~30m
花の色 レッド
果実 10cmの円形

サカキのような厚く艶やかな葉を持つのが特徴です。

マダガスカルの代表的な多肉植物

マダガスカルの代表的な多肉植物を5つご紹介します。

  • ユーフォルビア・ビグエリー
  • アデニア・ペリエリ
  • アロエ・カスティロニアエ
  • ユーフォルビア・フランコイシー
  • センナ・メリディオナリス

多肉植物とは、葉や茎または根に水を貯蔵している植物のことです。

葉や根にたくさんの水分を蓄え、乾燥地帯で生育できます。

マダガスカルで育っている多肉植物をぜひ観察してみてくださいね。

ユーフォルビア・ビグエリー

ユーフォルビア・ビグエリーは、マダカスカルの中部から北部にかけてが原産です。
強く侵食された沿岸部に生息しています。
赤い花を咲かせ、幹からは葉っぱとトゲが出ており特徴的な容姿をしています。
あまり大きく育った株は見かけませんが、種から育てやすいのが特徴です。

アデニア・ペリエリ

アデニア・ペリエリは、マダガスカル原産の塊根植物です。
雪片のような美しい模様の葉を持っています。
白い模様が薄いものや、葉が細いものなどさまざまなタイプがあります。
大きく成長すると高さは2mを超す場合があるようです。

アロエ・カスティロニアエ

マダガスカル原産のアロエ・カスティロニアエ。
短めの葉を展開し緑色の肌と赤色のトゲのコントラストが美しい小型種です。
マダガスカル南西部にあるジョフレヴィルというところの石灰質の岩や険しい崖などに生息しています。
2006年に発見された比較的新しいアロエです。

ユーフォルビア・フランコイシー

葉の模様が特徴的なユーフォルビア・フランコイシー。
幹の部分はトゲがありますが、葉の模様が美しく、花も付きやすい植物です。
色や葉の違いなどさまざまな個体差があります。
ユーフォルビア・フランコイシーは、交配によって作られる場合が多いようです。

センナ・メリディオナリス

センナ・メリディオナリスは、小さい葉っぱが可愛らしい灌木からなるマメ科の植物です。
夜になると小さい葉が閉じます。
センナ・メリディオナリスは挿し木で増やすこともできるのが特徴です。

マダガスカルの代表的な植物「バオバブの木」の魅力

マダガスカルの代表的な植物「バオバブの木」の魅力を4つまとめました。

  • 観光地として人気なバオバブ街道
  • バオバブの木の中は空洞
  • バオバブの木は星の王子様にも登場
  • 太陽の強い地で育つバオバブ

バオバブの木が連なるバオバブ街道は、マダガスカルだけではなくアフリカの観光地としても有名です。バオバブは星の王子様にも登場し、神秘的な雰囲気がある木です。

マダガスカルへ行く前に、ぜひバオバブの木の魅力をしっかり押さえてくださいね。

観光地として人気なバオバブ街道

マダガスカルのモロンダバという町から車で30分ほど行くと「バオバブ街道」があります。道の両端にたたずんだバオバブが神秘的な雰囲気で訪れた人を魅力します。
特に、夕日が沈む頃は牛の群れも見られることがあり、のどかな雰囲気を味わえるでしょう。

バオバブの花は白くて大きいのが特徴です。壮大な木の大きさに比べて、花は優しい色と形をしています。ビタミンCやカルシウムが豊富で果肉は調味料など食用として用いられますよ。

バオバブの木の中は空洞

バオバブの木は、アフリカに生息する特別な樹木です。その中心部は空洞になっていることが多く、そこには大量の水分が蓄えられています。乾季になると、バオバブの木は葉を落とします。これは、葉から水分が蒸発するのを防ぐための知恵です。

代わりに、幹に蓄えられた水分を利用して、雨のない厳しい時期を乗り越えるのです。昔、大きなバオバブの木の空洞は、人々の住居としても利用されていました。広々とした空間は、自然のシェルターとして最適だったのです。

現在でも、バオバブの木は現地の人々の生活を支える貴重な資源となっています。バオバブの実は、そのまま販売したり、加工して様々な製品を作ったりすることで、収入源となっているのです。

バオバブの木は星の王子様にも登場

バオバブの木は、フランス人の飛行士・小説家のアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの小説「星の王子さま」に登場しています。

物語の中で「バオバブの木は教会の塔のように大きく、ぞうの団体でさえ1本の木に満たない」と表現されています。
しかし、バオバブもはじめから大きかったわけではありません。
高さ40メートルにも育つバオバブの木も初めは他の植物のように、小さな苗木です。
小さな苗木が大きな木に成長したと考えると非常に感慨深いですね。

太陽の強い地で育つバオバブ

バオバブの木は、古代から人類と深い関わりを持ちながら生きてきました。この巨大な木は、アフリカの大地に力強く根を張り、そびえ立つ姿で人々を守り続けてきたのです。
炎天下の太陽から身を守るには、バオバブの木陰ほど心地よい場所はありません。

また、雨風が吹き荒れる時には、バオバブの木が風を遮り、人々を守ってくれます。まるで、大きな傘のように、バオバブの木は人々を自然の脅威から守る役割を果たしてきました。

マダガスカルの植物には魅力がたくさん

マダガスカルには固有種の植物がさまざまあります。
特に、バオバブの木は、その神秘的な雰囲気で世界中の人々を魅了し、マダガスカルの象徴となりました。現地の人にとっても生活そのもので、マダガスカルの熱帯気候を生きていくためにはなくてはならない植物です。
そんな不思議な木にマダガスカルまで会いにいくのも良いかもしれませんね。