ベネズエラってどんな国?世界遺産と独自の文化

ベネズエラってどんな国?世界遺産と独自の文化

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ネイチャーガイドの今長谷です。

さまざまな国の文化が融合してできた国「ベネズエラ」。世界遺産や独特の音楽、多彩な国民食など魅力に溢れています。本記事では、ベネズエラがどんな国なのかをまとめました。

ベネズエラを訪れる際にはぜひ本記事を参考にしてくださいね。

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ベネズエラってどんな国?ベネズエラの特徴

ベネズエラがどんな国なのか、ベネズエラの特徴を3つまとめました。

  • 世界最大級の原油埋蔵量を誇る国
  • 国土の40%が自然保護区域
  • 豊かな自然に囲まれている

北はカリブ海と大西洋に面し、森林も多く自然豊かなベネズエラ。

原油の埋蔵量も世界一で裕福な国としても知られています。

ベネズエラの特徴をしっかり押さえて、ベネズエラを訪れる際の参考にしてくださいね。

世界最大級の原油埋蔵量を誇る国

ベネズエラは、原油の埋蔵量が世界一です。とくに国の中央部を東西に流れるオリノコ川流域に埋蔵量が多いと言われています。原油(8割以上)が輸出され、石油への依存度が高いです。1999年より、豊富な石油資源を背景に多角的な外交を行っています。
また、ベネズエラはアメリカを批判してきましたが、ベネズエラにとってアメリカは石油の輸出相手国です。2019年にアメリカとの外交関係を断絶しましたが、経済的にはいまだ強くつながっています。

国土の40%が自然保護区域

国土の40%以上が自然保護区域であり、野生動物や森林の生態が守られています。
国内には43の国立公園と20の自然遺跡があり、全体で国土の16%にあたります。
また、ベネズエラ南東にあるカナイマ国立公園は、約3万平方km以上の広さを誇る公園です。公園の65%は2000mを越えるテーブルマウンテンで覆われており、固有種も多く生息。世界最大の落差があるエンジェルフォールがあります。

豊かな自然に囲まれている

ベネズエラは、南米大陸の北部に位置する国で、その特徴は何と言っても広大で多様性に富んだ国土です。この国には、様々な動植物が生息しており、自然の宝庫と言えるでしょう。
ベネズエラの国土を潤しているのは、豊かな水量を持つ河川です。国の東部から西部へと、数多くの川が流れています。中でも特に有名なのが、南米で三番目に長いオリノコ川です。このオリノコ川は、ベネズエラの大動脈とも呼ばれ、国土の大部分に水を供給しています。

また、ベネズエラには南米最大の湖であるマラカイボ湖もあります。このマラカイボ湖は、カリブ海に面した内陸の湖で、その広大な水面は圧巻の一言です。
湖の周辺には、豊かな自然が広がっており、多くの野生動物が生息しています。

日本とベネズエラの外交関係

ベネズエラと日本の外交関係は、1938年に日本公使館がベネズエラの首都カラカスに開設されたことをきっかけに始まりました。
第二次世界大戦により一時的に外交関係が中断されましたが、戦後は両国の緊密な関係が築かれてきました。2009年4月、ベネズエラの大統領が日本を訪問したことで、両国の関係は新たな局面を迎えます。

この訪問を通じて、二国間レベルだけでなく、国際的なレベルでも両国に共通するテーマが多数あることが明らかになりました。

例えば、民族の平和的な共存や、自然災害に見舞われた国への復興支援、気候変動への対応などが挙げられます。さらに、核兵器廃止や原子力エネルギーの平和利用への努力など、平和に向けた国際的な取り組みにおいても、両国は協力関係を築いています。
日本とベネズエラは、お互いの経済が補完し合える関係にあることを念頭に置き、協力関係をより多様化し、深化させるべく努力を重ねています。

ベネズエラにはどんな人が暮らしている?

ベネズエラは、多様な民族が混ざり合う国です。人口の約3分の2を占めているのは、白人、黒人、そしてラテンアメリカ先住民族であるインディオの混血である「メスティーソ」です。

白人の祖先は、主に植民地時代にベネズエラに入植したスペイン人です。
一方、黒人の祖先は、同じ時代に奴隷としてアフリカから連れてこられた人々です。これらの民族が混血を重ねた結果、現在のメスティーソが生まれました。
しかし、もともとベネズエラの地には先住民族が暮らしていました。植民地時代の初期、スペイン人との戦争や疫病の蔓延により、多くの先住民族が命を落としました。その結果、先住民族の人口は大幅に減少していったのです。

20世紀半ばになると、ベネズエラの経済は石油を中心とするようになりました。この頃、イタリアやポルトガルなどから新たな移民が流入しました。
彼らは、ベネズエラ社会に新しい文化や習慣をもたらしました。現在のベネズエラは、様々な民族が混ざり合う多文化社会となっています。そして、今もなお世界各地から移民が流入し続けています。この多様性こそが、ベネズエラの大きな特徴であり、魅力でもあるのです。

ベネズエラが抱える難民問題

石油が豊富なベネズエラは、かつて裕福な国として多くの難民を受け入れてきた国でした。
しかし、近年では深刻な難民流出国で、世界的問題として重要視されています。
ベネズエラ難民の数は、情勢不安・食糧難・人道危機など色々な問題が絡み合い、近年増加しています。
近隣の中南米諸国には約320万人にものぼるベネズエラ難民が身を寄せているのが現状です。
特に隣国のコロンビアでは約160万人以上のベネズエラ難民が受け入れられています。

ベネズエラがわかる様々な文化

ベネズエラからわかるさまざまな文化を6つご紹介します。

  • 良質なカカオの産地
  • ベネズエラの国民食
  • 世界一のラム酒
  • ベネズエラは美人の国!?
  • ベネズエラの世界遺産
  • ベネズエラは音楽の国

ベネズエラは、良質なカカオやラム酒の産地です。食べ物だけでなく、音楽や世界遺産などさまざまな文化が発展している国です。

ベネズエラがどんな国なのかまとめたので、ぜひチェックしてくださいね。

良質なカカオの産地

ベネズエラは良質なカカオの産地です。ベネズエラのカカオは、スペイン征服時代から500年以上続いています。
ベネズエラの一部地域の気候と土質が、高品質のカカオの木を育む理想的な栽培環境なのです。

そのため、ベネズエラのカカオは良質で世界一と言われています。
2016年10月に開催された、世界で最も重要な高級チョコレートのコンクールである「インターナショナルチョコレートアワード」でベネズエラのチョコレートが賞を受けました。5年連続でベネズエラのホワイトチョコレートが世界一に輝いたのです。

ベネズエラの国民食

ベネズエラの料理は、先住民族、ヨーロッパ人、アフリカ人など、この国に住むようになった様々な民族の食文化が融合して生まれた、多彩な特徴を持っています。

その中でも特に有名なのが「アレパ」です。アレパは、白トウモロコシの粉で作られたパンで、様々な具材を挟んで食べます。チーズ、チキン、ツナ、タコ、ウズラの卵、ポテトサラダ、トマトなどが主な具材として使われます。

アレパはベネズエラの国民食とも言えるほど親しまれており、スープやその他の料理と一緒に供されることが多いです。

また、トウモロコシ粉で作ったパンケーキ「カチャパ」も人気の料理の一つです。カチャパは、甘くてもちもちとした食感が特徴で、朝食やおやつとして楽しまれます。
「ボジョス・ペロネス」は、肉などの煮込みをトウモロコシ粉の生地で包んだ料理です。ボリュームがあり、満足感の高い一品として知られています。さらに、「パベジョン・クリオージョ」は、ベネズエラの代表的な料理の一つです。

世界一のラム酒

ラム酒は、サトウキビを原料として作られるお酒です。サトウキビを発酵させた後、蒸留し、オークの酒樽で熟成させることで、独特の風味と香りが生まれます。
ベネズエラのラム酒は、特に高い品質で知られています。2003年より、ベネズエラの知的所有権庁がラム酒の製造をコントロールしています。

「ベネズエラのラム酒」と呼ばれるためには、最低2年間は白オークの酒樽で熟成され、アルコール度数が40度以上である必要があります。

「ベネズエラのラム酒の原産地呼称 Denominación de Origen Ron de Venezuela」は、ラム酒の製造過程と品質を保証するものです。この呼称は、ベネズエラのラム酒が一定の基準を満たしていることを示し、消費者に安心と信頼を与えています。

ベネズエラは美人の国!?

ベネズエラは、「女王の国」という別名を持つ国として知られています。その理由は、美を競う国際的なコンテストにおいて、ベネズエラが中南米で最も多くの優勝者を輩出しているからです。

さらに驚くべきことに、ベネズエラは全世界でも米国に次ぐ2番目の優勝者数を誇っています。ミス・ワールドでは、2011年までに6人のベネズエラ人女性がグランプリに輝いています。

また、ミス・インターナショナル・コンテストでも、2015年までに7人のベネズエラ人女性が優勝という素晴らしい成績を収めています。ミス・ユニバース・コンテストにおいては、2013年までの間に7人のベネズエラ人女性が優勝しています。
ベネズエラは2年連続でミス・ユニバースの優勝者を出したため、ギネス記録にも認定されました。同様に、ミス・アース・コンテストでも、2005年と2013年に2名のベネズエラ人女性がグランプリを獲得しています。

ベネズエラの世界遺産

2023年時点でのベネズエラの世界遺産数は3件です。

【カナイマ国立公園】
ベネズエラ南東部に位置するカナイマ国立公園は、ユネスコ世界遺産に登録された、地球上の最後の秘境とも呼ばれる場所です。この国立公園の広大な熱帯雨林は、四国の面積の約1.6倍に相当する約3,000,000ヘクタールにも及びます。

カナイマ国立公園には、人類がまだ足を踏み入れたことのない未知の領域が存在します。そこは、手つかずの自然が息づく神秘的な世界です。この広大な熱帯雨林は、多様な動植物の宝庫であり、希少な生物種が数多く生息しています。


【カラカスの大学都市】
ベネズエラの首都カラカスには、ベネズエラ中央大学を中心とした学園都市、カラカスの大学都市があります。この大学都市は、1939年に始まった大規模な都市再開発の一環として計画されました。

カラカスの大学都市は、近代的な都市設計の概念に基づいて建築家によって設計されました。総面積は1.64平方キロメートルにも及ぶ広大なキャンパスです。この学園都市は、ベネズエラの高等教育の中心地として、国内外から多くの学生や研究者を惹きつけています


【コロとその港】
この街の歴史は、16世紀初頭にさかのぼります。当時、スペイン国王からベネズエラの開拓権を借り受けたドイツ人が、コロの街を築きました。
コロは、カリブ海に面した港町として、砂糖貿易の拠点となりました。街は一時的に繁栄を誇りましたが、他の南米の都市と比べると、貿易港としての規模や影響力は限定的でした。

しかし、コロは、その歴史的な価値から、1993年にユネスコ世界遺産に登録されました。街には、スペインとドイツの建築様式が融合した独特の建物が多く残っており、植民地時代の面影を色濃く感じることができます。

ベネズエラは音楽の国

ベネズエラは、音楽に満ちあふれた国として知られています。先住民、ヨーロッパ人、アフリカ人の習慣や文化が融合することで生まれたベネズエラの音楽は、他のどの国とも異なる、独自のメロディーやリズムを形成しました。

ベネズエラ音楽の代表的なジャンルの一つが、ベネズエラ西部で生まれた「ガイタ」です。ガイタは、クリスマスシーズンに演奏されることが多く、陽気なリズムと歌詞が特徴的です。

また、「カラカスのメレンゲ」は、5拍子という非常にユニークなリズムを持つ、ベネズエラ独自のダンス音楽です。このリズムは、他の国のメレンゲとは一線を画す、複雑でありながら躍動感のある音楽を生み出しています。

さまざまな文化が融合した国

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いかがでしたか?

ベネズエラには、世界遺産にも登録されている大自然の景色や音楽文化など、見どころがたくさんあります。
先住民・ヨーロッパ・アフリカの文化が融合したベネズエラを、ぜひ堪能してみてくださいね。

Auther: ネイチャーガイド 今長谷 啓享

自分が行って楽しいと思える旅じゃないと作らない!というポリシーで現地調査・企画・手配を行い、現地の案内まで、ネイチャーガイドとして体験型で少人数のくつろぎの旅を提供。北極圏から南極大陸まで、歴史と文化に溢れる世界遺産からヨーロッパや南米アンデスの山々まで、海外への渡航歴200回以上、パリやベルギーにも駐在経験のある旅人。元山岳ガイドの経験も活かし「自然や世界遺産が好きな方々を体験型で少人数のくつろぎの旅の世界」へ今も日々案内中。