南アフリカで知っておくべき文化は?タブー文化も確認必須

南アフリカで知っておくべき文化は?タブー文化も確認必須

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こんにちは!ネイチャーガイドの今長谷です。

南アフリカの文化は、日本の文化と異なる部分が多々あります。
注意する部分もあるため、南アフリカに滞在中は意識する必要もあるでしょう。
今回は、南アフリカの文化や料理、タブーな文化について紹介します。

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南アフリカと日本の文化の違い

南アフリカは、日本の文化とは異なる部分が多くあります。
南アフリカの各街の治安状況によって、様々な考え方が持たれているからです。
ここからは、南アフリカと日本の文化の違いを解説します。

緩やかな時間の流れ、南アフリカのライフスタイル理解

南アフリカ人の多くは、時間に対する考えが緩やかであり、決めた時間の10〜15分程度は遅れることが一般的です。
大幅な遅刻をしない限りは、怒る人はほとんどいません。
また、南アフリカでは日本ほど交通網が整っていないため、時間通りに到着できないなどの理由があります。
南アフリカは、日本よりも時間に対して緩やかであるという文化の違いを理解しておきましょう。
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これは南アフリカと日本の違いというより、世界と日本の違いと言った方が良いかなとも思います。日本人ほど時間に忠実で、なんでも準備万端という国民性はむしろ世界では稀、いやむしろ唯一ではないかとさえ思います。海外に行ったら時間やスケジュールは目安程度に考えないと楽しめないですね。もちろん飛行機の搭乗時間だけは守って集合!

多様性の力、南アフリカのアパルトヘイトからの脱却

南アフリカの文化は、多様性の高い国であり、黒人・白人以外にアジア系の人種が多いです。
ひとつの国で、多様な人種・民族・言語・文化が形成されていることを象徴して、「レインボーネーション」という別名があります。
多くの人種・民族の文化が合わさり、南アフリカ独特の文化が生まれたとされていますが、人々が声を上げたことで多様性が認められたのです。

1949年、黒人よりも白人を優先した「アパルトヘイト政策」が推進されたために、黒人が白人専用の場所に踏み入るだけで逮捕される事案が起こっていました。
政策はエスカレートしていき、国際社会に避難されるものの、当時の南アフリカ政府は「各人種の分離発展である」と考えを変えません。
しかし、黒人たちの怒りが高まったことで、デモ隊と警察の衝突が相次ぐなど、反アパルトヘイト運動が激化します。
一連の騒動で、英国を始めとして国際社会が南アフリカへ経済制裁を発動したことをきっかけに、1991年にアパルトヘイト政策は撤廃されました。

南アフリカの伝統「ンデべレ文化」

南アフリカには、伝統の「ンデベレ文化」があります。
ンデベレ文化とは、ンデベレ民族の女性が民族衣装をデザイン性の高い美しい衣装にするなどの美的文化です。
民族衣装のビーズなどのアクセサリーには、年齢・好みの色・社会的地位の表現などが反映されています。
また、衣装に加えて女性自身の首回り・足首・腕などに複数のリングを飾り、華やかさを表現するなど、ファッションを楽しんでいるようです。

ンデベレ族は、約400年前に南アフリカに移住してきたとされており、独自の「ンデベレ語」や習慣を祖先から受け継いできました。
ンデベレ文化も、受け継がれたもののひとつと考えられます。

南アフリカの食文化は様々

南アフリカの食文化も日本とは異なり、多様性を生かした料理が数多くあります。
ここからは、南アフリカの様々な食文化を紹介しましょう。

南アフリカの味覚、多様な文化が織りなす食事風景

国内の人種・民族が多様となっている南アフリカは、民族が暮らしていた地域によって、食事が異なります。
例えば、狩猟や農作物を主としていた民族は、野生動物の肉や農作物を中心とした料理を提供しているなどです。
インドネシア人やマレーシア人が連れてこられた地域は、スパイス類を使用した料理やカレー風味の料理など、影響を受けた食事があります。
影響されている料理には、ケープカレー料理が名物となっています。

トウモロコシから生まれる伝統、南アフリカのミリパップ

南アフリカの黒人の主食は、ミリパップが主食となっています。
ミリパップは、原材料のトウモロコシを乾燥させて粉末にしたものを練ったものです。
肉料理・魚料理・スープなどと一緒に食べるため、黒人の多くが口にしています。
実は、原材料がトウモロコシということもあり、アフリカの国々の多くが料理と一緒にミリパップを提供しているほど活躍しています。

パン・ポテト・白米、南アフリカ白人の日常食

南アフリカの白人の主食は、パン・ポテト・白米となっています。
ヨーロッパ諸国の食事と大差はなく、肉料理を中心に主食が提供されています。
また、朝食にトースト・オートミール・シリアルをメインにする白人は多いです。

異文化の味わい、南アフリカで愛されるインドと中国の料理

南アフリカのインド系やアジア系の主食は、カレーとされています。
アジア系は中国人が多いため主食は、中華料理が多いです。
人種・民族に合わせた食事と、食文化の影響を受けた南アフリカのオリジナル料理も一緒に提供されています。

南アフリカの味覚を代表する伝統料理

南アフリカの伝統料理には、「ケープカレー」「ボボティー」「バニーチャウ」などがあります。
ケープカレーは、南アフリカの動物肉と魚介をたっぷり使用しており、スパイスを効かせたカレー料理です。
スパイスの辛みと具材のうまみと甘さを感じられます。
ボボティーは、ヨーロッパ料理と東南アジアの料理が合わさったもので、ひき肉のパイに香辛料を使用して仕上げた料理です。
ミート料理が原型とされていますが、南アフリカのオリジナリティが溢れる味になっています。
バニーチャウは、食パンの中をくり抜いて、カレーをたっぷり詰めた料理です。
ボリューム感のあるバニーチャウは、南アフリカのファストフードとして人気があります。

南アフリカで知っておきたいタブーな文化

南アフリカにもタブーな文化が存在しているため、現地の人が不快に思わないような気遣いが大切です。
日本とは異なる南アフリカのタブーな文化を解説するため、良好な関係を築くための参考にしてください。

旅行者のためのガイド:南アフリカでのチップの扱い方

南アフリカでは、タクシー運転手・ホテルの従業員・案内人などへチップを渡す文化があります。
チップは、マナーのひとつでもあるため、必ず渡しましょう。
チップの金額は、ホテルのルームメイド・運転手に5ランド程度、飲食店の給仕には注文料金の10%が目安です。
ただし、少なすぎたり高すぎたりすると、態度の変化や窃盗犯に目を付けられるなど、トラブルになる可能性があります。
適度な金額のチップを渡すと良いでしょう。

南アフリカの禁煙ルール:公共の場と自然保護区での注意点

南アフリカでは、屋内や公共の施設などでは禁煙になっています。
特に、動物保護区の喫煙は厳禁となっているため、注意しなければなりません。
動物保護区で、来園者がたばこの吸い殻をポイ捨てしたことで、チンパンジーがたばこの吸い殻を吸っていたということがありました。
たばこのポイ捨てや、うっかり落としてしまうなどがないように、持ち込みを控えることが無難です。
南アフリカで喫煙をする際は、喫煙エリアのみで行いましょう。

南アフリカでの写真撮影マナー、禁止場所とポーズに注意!

南アフリカで写真撮影を行う際は、撮影禁止場所で撮ったり、撮影ポーズに気を付けたりしなければなりません。
南アフリカの撮影禁止場所は、軍事施設・警察関係の施設・原子力発電所です。
観光者でも、無許可で撮影を行うことはマナー違反にあたります。
また、撮影ポーズには「ピースサイン(Vサイン)」を用いる人は多いですが、南アフリカでは攻撃的なハンドサインです。
相手に手の甲を向けてVサインを作る裏ピースサインには、「軽蔑」「侮辱」などの意味を持ちます。
かつて、南アフリカでは奴隷制度があったことから、勝利の表現となるVサインのポーズは取らないようにしましょう。

南アフリカの文化は意思を引き継いだ文化

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現在の南アフリカの文化は、過去の人々の努力によって築き上げられました。
多様性を受け入れられたことで、美味しい料理を食べられたり、様々な人の考えを知ったりできるため、個人の価値観が広がるのではないでしょうか。
南アフリカの文化は、日本の文化と大きく異なる部分もあるため、できる限りマナー違反にならないように気を付ける必要があります。
ぜひ、日本の文化と異なる部分を探して、南アフリカを楽しんでみてください。

Auther: ネイチャーガイド 今長谷 啓享

自分が行って楽しいと思える旅じゃないと作らない!というポリシーで現地調査・企画・手配を行い、現地の案内まで、ネイチャーガイドとして体験型で少人数のくつろぎの旅を提供。北極圏から南極大陸まで、歴史と文化に溢れる世界遺産からヨーロッパや南米アンデスの山々まで、海外への渡航歴200回以上、パリやベルギーにも駐在経験のある旅人。元山岳ガイドの経験も活かし「自然や世界遺産が好きな方々を体験型で少人数のくつろぎの旅の世界」へ今も日々案内中。

今長谷
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